Hydroponics
水耕栽培について
Brand new
新しい農業のカタチ 水耕栽培とは?
水耕栽培とは、植物の生長に必要な環境として、光や温湿度、二酸化炭素濃度、水分や栄養分を高度に人工制御することで、1年を通じて、計画的・安定的に野菜や花を出荷することが可能になる生産システムです。
世界的には人口増加が続く一方、都市開発や砂漠化などで農地に適した土地が次々と失われていく中で、食料を安定的に生産・供給していくことは、短期的にも、中長期的にも極めて重要な課題となっています。このため、天候や土壌などの自然環境に左右されずに、コンピュータ制御システムによって、最適な生育環境の下、一定品質の農産物が、高効率に生産される水耕栽培は、世界的に注目され始めています。
Merit
水耕栽培のメリットとは?
-
Ⅰ
天候や気候に左右されない
水耕栽培は室内で行うため、大雨や台風、猛暑や厳冬などの影響を受けにくく、安定的な収穫が可能
-
Ⅱ
成長スピードが早い
土から栄養を吸収する土耕栽培より、水に溶かした液肥からの方が効率的に栄養を吸収するため成長スピードが早く短期間で収穫可能
-
Ⅲ
衛生的でカラダにも安全
水耕栽培は、土耕栽培より病気や害虫の発生頻度が低いため衛生的、さらに殺虫剤などを使う頻度が低いためカラダにも安全
-
Ⅳ
野菜の品質が保てる
水耕栽培は、人工光を使いながら室内の温度や湿度をコントロールするため、一定の品質を保つことが可能
-
Ⅴ
土地の利用効率が高い
土耕栽培の場合は、その土地の面積が作付面積となりますが、水耕栽培の場合は多段式の棚で栽培するため、面積の有効活用が可能
日本の植物工場(令和5年2月時点)
424箇所
※ 一般社団法人日本施設園芸協会 事業報告書より
調査時期 | 太陽光型 | 太陽光 人工光 併用型 |
人工光型 |
---|---|---|---|
令和5年2月時点 | 187箇所 ※1 |
43箇所 | 194箇所 |
令和4年2月時点 | 176箇所 ※1 |
38箇所 | 190箇所 |
令和3年2月時点 | 170箇所 ※1 |
33箇所 | 187箇所 |
令和2年2月時点 | 164箇所 ※1 |
35箇所 | 187箇所 |
※1 平成27年度以降の「太陽光型」は、施設面積が概ね1ha以上で養液栽培装置を
有する施設(大規模施設園芸)に限る。
アクアポニックスとは?
アクアポニックスとは、植物の水耕栽培と魚の養殖を組み合わせた農法です。植物に与える栄養素のひとつである窒素肥料を魚の排泄物から供給するものです。魚の排泄物に含まれるアンモニアは有毒で、水を替えなければ魚は死んでしまいます。これを微生物の働きで窒素肥料に変え、植物がこれを吸収することで水を浄化し、再び水槽に戻す仕組みです。投入する栄養分は、魚の飼料のみのため、栽培された野菜は完全な有機野菜であり、水を替える必要もないため、地球に優しい究極のエコ農法として注目されています。
本校では、独自のアクアポニックスを授業に取り入れ、学生とともに、設計、製作をするというユニークな挑戦を始めています。
Future
未来への展開と期待
スーパー・コンビニなど
スーパーマーケットなどには、お店の中
で栽培したものをその場で売るような野
菜売り場が現れるでしょう。
病院食・給食
植物工場産の野菜の使用がますます増え
ていきます。
寒冷地・砂漠の植物工場
厳しい環境の中でも野菜を栽培すること
ができます。
外食産業など
レストランなどの外食産業では店内で植
物を栽培し、その場で食べるお店が増え
ます。
宇宙食
宇宙ステーションでの食を支えるのは、
水耕栽培です。